プロ経営者を目指して①「プロ経営者に必要なもの」
先日、プロ経営者を目指しているという、20代中盤の方からキャリアに関するご相談をいただいた。20代中盤からプロ経営者を目指すというのも大変意識が高い若手ビジネスパーソンだった。
彼が当社に相談いただいた時点で、すでに彼はいくつかのコンサルティングファームから内定をいただいており、彼の中ではすでに進路を、そのうち一つのファームにしようと意思が固まりかけていた。
彼が当社にアポイントした理由は、「彼の選択に“穴”のようなものがないか?いろんな人に会って聞いている」ということであった。
詳細なことは書けないが、その進路に対する私の結論は「まあ、進路としては悪くないのかな」というものだった。そのため、私とのディスカッションすることで気づきがあればよいのではないかと思った。
私自身がコンサル業界出身者であること、また、コンサル業界関係者と会った人数では圧倒的に多いということ、彼とそこまで年が離れていないということ、などの理由から、若手ハイクラス人材とはわりに深い議論ができると自負している。深い議論は気づきも多い。
ディスカッションのテーマを決めたわけではなかったが、話の方向的に“経営のプロフェッショナルになるために必要なことと、それを彼のキャリアの中でどう積んでいくか?”という方向に流れた。
プロフェッショナル経営者に必要なものとは何か?
彼としては、プロ経営者として「戦略立案力」「オペレーションを回す力」「財務の理解力」が必要であると考えていたようだ。
どのレベルで(粗さで)議論をするべきかという点もあるが、細かいことを言い出せば、このような議論は、深みにはまっていくだけ思う。そういう意味も含め、悪くない答えだなと感じた。
その3つの力について少し話した後、私も自分の意見を述べてみた。私も今のところ、その問いに対する明確な答えがあるわけではない。
ただ、上に加え「グローバル経験」「戦略の実行力(オペレーションに近いかもしれないが、改革力に近いと思う)」そして、すべてを支える「高い人格に基づいた意思決定力」が必要だと感じた。
私は実行支援系のコンサルティングファームにいた。それもあるからか、オペレーション、実行力、現場力、そういったスキルを発揮して、成果を出していくということに対して思い入れが深い。話の中でそんな自分の価値観を自分で感じた。
ただ、経営者としてとなると、必要なのか?と話し終えてからの疑問を自分の答えに対して感じる。経営者の仕事は結局のところ、意思決定なのだから。
「プロ経営者になるために必要なもの」そして「それを得るためのキャリアととは何だろう?」。人それぞれ違う道(キャリア)が当然あるものだと思うが、一方、共通で積まなければならないスキル、キャリアというものもあると思う。そういうことを考えながら、このThinkCAREER事業を推進していきたい。
2014年7月4日
株式会社ワークスタイルラボ
真貝豪